Our story

製品誕生まで

きっかけを与えてくれた山 – キリマンジャロ

創業者のアッシュ・ニューランドがスクラバウォッシュバッグのアイデアを思いついたのは2010年のこと。弁理士の仕事から4か月間の休暇を取得し、友人とともにアフリカのキリマンジャロ登山を企画したことがきっかけでした。


「遠征の計画を立てているとき、必需品の防寒着やキャンプ用具を荷物に入れると、着替えはわずかしか持っていけないことに気づきました。つまり2~3日に一度は洗濯をしなければならないという課題が浮上したのです。これについて、どうしたものかと数週間ほど考えを巡らせていたところ、洗濯板はどうだろう?と思いついたのです。

洗濯板は何世紀にも渡ってどこでも使われているし、ちゃんと汚れも落としてくれる。一方で、大きくてかさばることと、どのみち洗面台かバケツがいるということが欠点でした。

そこで突然ひらめいたのです。曲げられるような洗濯板を、
ロールクリップ付きの防水バッグの中にいれて合体させてはどうか。これを実現すれば、旅行中の洗濯のやり方を大きく変えるものになるかもしれないと思いました。」

オーストラリアを出発するまでに、いくつか大まかな試作品が作られました。アッシュは出発前の1週間、毎晩仕事の後に、暫定的な特許申請書類の準備も進めました。


「遠征前に試作品を試す時間がなかったので、初めてそれを使ったのは、タンザニアのモシという町でした。そして予想以上の洗浄効果に驚きました。」

 

     


コンセプトは間違っていなかったものの、製品化して市場へ流通させるまでには、まだ課題がたくさんありました。

世界最小の洗濯機  商品化までの道のり

試作品の成功とともに4か月間のアフリカ遠征を終えて帰国し、試作品の改良と知的財産としての特許取得を目指すことになりました。そして2011年に新たな転換期を迎えます。アッシュが大手弁理士事務所を辞めて、スクラバウォッシュバッグの商品化に集中することにしたのです。

「ヨーロッパの可能性のあるライセンシーから良いフィードバッグをもらえてはいたものの、スクラバウォッシュバッグの市場価値を証明しなければなりませんでした。」


これを実施するため、Calibre8社を設立しました。 

2012年1月、クラウンドファンディングのウェブサイト、Indie GoGoにおいて、Calibre8社として商品コンセプトを紹介し出資を募り、これがスクラバウォッシュバッグの製品化への大きな一歩となりました。2,500 USドルの目標額に対し、商品の事前注文だけで22,525 USドルもの資金が集まりました。

 

「はじめはこの製品に対して、これほどまでの支援を受けたことに圧倒されてしまいました。でもすぐに、この大量注文に応えるには、直ちに製造を始めなければならないことに気がつきました。何日も夜を徹して受注、製造、発送まで対応し、やり遂げました。」 


20124月半ば、大成功のうちにクラウンドファンディングのキャンペーンは終了し、同じ年の6月中には事前注文分すべての生産を完了。ついに市場での販売が始まりました。


「クラウンドファンディングのプロジェクトで出資していただいた新しもの好きな方たちだけでなく、多くのメディアで取り上げていただいたことが、さらに追い風となりました。フォーブス、ロンリー・プラネット、バズフィード、ギズマグのほか、イギリス、アメリカ、オーストラリアの主要な新聞でも紹介していただきました。」

 

そこから現在に至るまで、さまざまな企業努力があり、Calibre8社はさらに倉庫を諸外国にも展開し、地球上のどこにでも、より早く商品を発送できる体制を整えました。またスクラバウォッシュバッグは使いやすさと耐久性の向上を追い求め、改良を重ねてきました。


「新たな販路も小売店様もさらに増え続けていて、いずれ世界中どこの国の小売店の棚にもスクラバウォッシュバッグが陳列されるようになるでしょう。」

 

もともとバックパッカーを想定してデザインされたため、休暇中の人、出張の多い人、寮や小さなアパートに住む学生さん、キャンパー、猟師、サイクリスト、カヤックをする人、クルーズの乗船客にとっても、スクラバウォッシュバッグは最良の洗濯法になりました。

旅行中の荷物を減らすことができて、ホテルでのクリーニング代も節約でき、コインランドリーを探して奔走する必要もなく、洗面台で洗濯することへの衛生面の問題も解決し、節水までできます。なにより、どこでも洗濯ができる自由が得られます。すべての旅行者にとって、スクラバウォッシュバッグが重宝する局面はきっとあると信じています